デジタルでイラストや漫画を描いていて、3Dの背景セット素材が欲しくてClipStuidoASSETSやBOOTHを探したけど期待したものが見つからなくて困った、という経験がある方も少なくないはず…。自作や他者へ有償依頼するにも時間や値段がありますし、なるべく手間をかけず安く手に入ればありがたいですよね。
で、そんな時の選択肢に3Dレンダリングソフトの「DazStudio」を加えてみてはいかがでしょう?という提案をしてみたいと思います。当ブログでは既に絵描きさんへDazをおすすめる記事をいくつか上げていますが、3D背景に関してももうちょっと紹介出来たら良いなと。
以下過去記事の簡単なまとめのようなものになりますが、Dazを知らないという方は是非目を通してみてください。(→2022.4.21 一部追記)
- DazStudioってなに?
- ライセンス(使用出来る範囲)は?
- 素材は有償、でもASSETSより割安で手に入るかも
- クリスタに取り込むのは厳しい…3D制作ソフト必須
- 3D編集ソフトが使えない方はDaz上でレンダリングしよう
- DazStudioを詳しく知りたい方・導入したい方へ
- ☆3D背景関連紹介
DazStudioってなに?
簡単に説明すると、専用の3Dフィギュアや背景・小物オブジェクトを使って、レンダリング(画像や動画を出力)する為のソフトです。海外製。ソフト自体は無料で、簡単な3Dフィギュアやオブジェクトもいくつか付属していますが、基本的には専用SHOPで3Dフィギュアやオブジェクトなどを購入してイメージを作成することになります。なお殆どがかなりリアル寄りのモデルです。
詳しくは「【Daz Studio】紹介:お絵描き資料にも使える3Dイメージ作成ソフト」をご覧下さい。3Dを扱うソフトなのである程度のスペックが必要になりますが、近年のPCであればそこまで厳しいものではないかと思います。
ライセンス(使用出来る範囲)は?
最終形態がレンダリングされたもの(2D、静止画・動画)であれば商用利用も可能です。なので基本的にはイラストや漫画での使用もOK。「【DazStudio】ライセンスについて調べてみた」に詳しくまとめているので、導入を検討される方は目を通しておいてください。
素材は有償、でもASSETSより割安で手に入るかも
DazStudioのメインはフィギュアですが、背景セットも大量に販売されています。
そして前述の通り、背景セットも有償です。支払いはクレジットカードとPaypalのみなので、人によってはここで断念されてしまうかもしれませんね…。
背景セットは出来や規模、値段もかなり幅広いのですが、結構立派なものが$20台で売られている事が多いです。いくつか見てみた方が早いと思うので、紹介記事を↓
更にDazSHOPは日々様々な商品がセール販売されており、割引価格で手に入れられる確率も高いので、千円以下でゲットできることもザラ。(最近は円高で上がってしまってますが…。)クリスタアセットでも立派なものはそのくらいしますし、どれもカラーですので、別角度の背景が何枚も必要な場合などは検討の余地有りではないでしょうか?
クリスタに取り込むのは厳しい…3D制作ソフト必須
注意したいのが、購入したモデルを直接クリスタに取り込むことは出来ないということ。Daz上でクリスタ対応形式のFBXでエクスポートしたものを読み込もうとしても、ほぼ上手くいかないようです。(私が手持ちのセットで試したところ、ドロップしても無反応でした。)
BlenderやMAYAなどの3D制作ソフトへエクスポートする専用アドオンを使って、3Dソフトを挟めば使用出来るかもしれませんが、それらのソフトが未経験の方だとなかなか厳しいでしょう。オブジェクトによってはかなり重いでしょうし、クリスタで上手く動作させられるかも不明です。(なおこちらも、一度Blender上で読み込んだあと再度FBXで保存しドロップしても、やはり無反応でした。一部のオブジェクト単体なら出来たのですが…。)
なお、Dazから3Dソフトへへインポートする無料の公式アドオンは現在、Blender、MAYA、Unity、Unreal、3ds、Cinema用があります。(「Daz to Blender」の使い方解説もついでに→Daz to Blender Bridge Tutorial [2022] - RenderGuide.com)
3D編集ソフトが使えない方はDaz上でレンダリングしよう
ただしBlenderやMAYAが使えなくても、Daz上でレンダリング(イメージの出力)をして、それを加工したり線画抽出機能で線画起こしをするという手があります。通常レンダリングにはかなり時間がかかりますが、カラー用途で高画質の画像が必要なわけでなければ、簡易的なレンダリングプレビューで表示してスクショするという方法でも十分使えると思います。
(追記)
DAZ上でレンダリングプレビューのスクショを600dpiのB5原稿用紙半分くらいまで拡大してクリスタのLT変換してみたところ、線画の抽出はほぼ無理でした…。低画質ゆえに拾えた輪郭もガタついていたので、この方法での漫画原稿用の綺麗なモノクロ変換はまず無理かと思います。また高画質なレンダリングでも、性質上3DオブジェクトからのLT変換の様に輪郭をしっかり取り出せるわけではありません(写真変換と同じです)。
なのでモノクロで使いたい方は、①写真変換と同じ感覚で使う、②Blenderなどへ持ち込んで自力で不具合などを直し、線画抽出が出来るシェーダーを利用するなどして線画抽出する、③変換はせずにトレス用として使う、のどれかとなると思います。ご承知おきください。
ついでに画像を漫画風にモノクロ変換できるサービスとソフトも紹介しておきます。これらを使えば画像によっては使えるものが出来るかもしれません。
- AIが画像を漫画風に変換 - 無料WEBアプリ - DataChef | TechLagoon (tech-lagoon.com)
- FotoSketcher のダウンロードと使い方 - k本的に無料ソフト・フリーソフト (gigafree.net)
実際に上のサービスを使って販売アイテムのサンプル画像をいくつか変換してみた例もあるので参考にしてみてください。
DazStudioを詳しく知りたい方・導入したい方へ
上にも出しましたが、まず「【Daz Studio】紹介:お絵描き資料にも使える3Dイメージ作成ソフト」に目を通していただくのがおすすめ。簡易的な導入方法や操作方法の記事へのリンクも掲載しているので、参考にしていただければと思います。
なかなか癖のあるソフトですが、環境が許すなら是非試してみてください!
☆3D背景関連紹介
ついでに、DazStudioとは無関係ですが、3D背景素材をお探しなら、以下のSketchupをベースとした3D背景素材サイトも選択肢に入れてみるといいかもしれません。