「ClipStusio」にはDEBUT・PRO・EXの3つのグレードがあり、それぞれ使える機能に差があります(ラインナップ | CLIP STUDIO PAINT)。DEBUTは商品付属版で本格的な制作には不向きですが、ではPRO版とEX版のどちらにしようか?と迷う方は多いはず。
しかし、商業誌や同人誌の漫画原稿を作成する方には、EX版の購入を断然おすすめします。
機能の違いは「ラインナップ」の「グレード別機能比較」で一覧が見れますが、購入前には少し理解し難いと思うので、EXをおすすめする理由となる機能やポイントを、いくつか絞って具体的かつ簡潔に紹介します。
なお、一括購入でPRO版を購入してしまった場合でも、後から差額でEX版にアップデートする事が可能ですし、月額利用版は契約期間ごとにどちらか選ぶ(変更する)事もできますのでご安心下さい。
- それぞれの価格
- EXおすすめ機能:複数ページが管理できる
- EXおすすめ機能:共同作業が出来る
- EXおすすめ機能:台詞などのテキストが一括管理出来る
- EXおすすめ機能:写真や3Dオブジェクトの線画変換が出来る
- EXおすすめ機能:製本イメージの3Dプレビューが出来る
それぞれの価格
PRO版とEX版の価格は以下のようになっています。
一括払い(PC)
ダウンロード版… EX:23,000円 / PRO:5,000円
パッケージ版… EX:37,200円 / PRO:9,200円
一括版だと2万近くとかなり大きいですが、それでも強くEX版をおすすめしたい理由があるんです。
EXおすすめ機能:複数ページが管理できる
EXでは、複数ページの原稿を作品単位で管理できます。つまり、数十ページの漫画でも、1作品1ファイルとして保存・管理して扱うことが出来るんです。
ページを後から任意の位置に足し引きする、製本設定をする、全ページまたは特定の範囲を一括で任意の形式で書き出したり印刷したりする、ということも可能です。同人誌入稿や電子書籍化へのサポート機能もあります。
PRO版でも漫画原稿を作ることは可能ですが、EXの複数ページ管理機能は圧倒的に便利かつ手軽で、作品発行にはほぼ欠かせない機能といっても良いかと思います。
EXおすすめ機能:共同作業が出来る
EXであれば、複数人チームで作品を作り上げるということも可能です。
クラウドにアップした一つの作品ファイルを、複数のユーザーがぺージごとに編集出来ます。ページの同時編集は防止されているので、競合のトラブルも発生しません。
チームというと大げさに聞こえるかもしれませんが、合同本やページごとの分担作業など、2,3人の小規模な制作にも有用です。
EXおすすめ機能:台詞などのテキストが一括管理出来る
EXには「テキストエディター」という、台詞やモノローグなどの漫画に貼り付けるテキストを一括で管理する機能があります。
「テキストエディター」は作品の各ページと連動しており、エディター上の任意のページ位置にテキストを入力すると、該当ページファイルに自動でテキストオブジェクトが生成されます。改行も反映されますし、テキストをページ間で移動させれば、ページファイル上からも移動してくれます。また、任意のテキストのフォント設定をまとめて変更することも可能です。(PRO版では一つずつしか出来ません。)
なので例えば、台詞などを別のアプリに書き出している場合でも、それをまとめて貼り付けて任意の位置でページ分けをするだけで、各ページへのテキストの打ち出しが完了するんです。PRO版の場合は手動で各ページに台詞ごとにテキスト入力していく事になるので、これだけでも手間が格段に違います。あとは各ページ上で配置を変えて、フキダシなどを付けるだけ!
詳しく知りたい方は以下のページをどうぞ。
ページ管理とストーリーエディターを活用する【EX】 "便利な機能 #6" by ClipStudioOfficial - CLIP STUDIO TIPS
EXおすすめ機能:写真や3Dオブジェクトの線画変換が出来る
「LT変換」と呼ばれる機能で、写真・画像や3Dオブジェクトを線画と色面やトーンに自動変換できます。3Dは人によっては使わない機能かもしれませんが、写真を手軽に漫画らしい画像に変換してくれるのは助かる人も多いのでは。
EXおすすめ機能:製本イメージの3Dプレビューが出来る
これはオマケ的ですが便利で楽しい機能です。原稿データを実際の本の形に3Dで表示して、自由な角度で表示したり、ページをめくったりということが出来るというもの。印刷をしなくても手軽に完成イメージを楽しめて良いですよ。
---
以上、機能ごとならもっと細かい差異がありますが、大体の判断基準は提示できたのではないかと思います。検討の手助けになれば幸いです!