「Daz Studio」は専用の3Dモデル(フィギュア)でリアルな3Dイメージを作成する為のソフトです。ソフト自体は無料で、基本的には有料のアイテムを購入して遊ぶことになります。
あくまでイメージ作成用で娯楽的なものですが、実はお絵描きの資料や素材としてもかなり有用なので、特徴を紹介します。クリスタの3Dデッサン人形が使いづらい、体の形に癖があって好みでない、もっとリアルなモデルが欲しいという方にもおすすめです。
公式サイト
Daz 3D - 3D Models and 3D Software | Daz 3D(※海外、日本語未対応)
必要スペック(要確認)
3Dソフトというだけあってスペック、特にグラフィックボードには注意。製品紹介ページの下部に動作環境が掲載されています。最低動作環境は以下の通りですが、推奨環境でないとなかなか動作が厳しいかもしれません。
Windows 64-Bit OS 10, 8, 7 & Vista
Intel Xeon/Core 2 Duo or Quad /Core i7 or AMD Opteron/Phenom
RAM 2GB HDD空き 1GB
最低512MBのRAM搭載のハードウェアアクセラレーションによるOpenGL1.6互換のグラフィックカード
Mac 64-Bit OS X 10.7 or above
2.00 GHz Core 2 Duo
RAM 2GB HDD空き 1GB
最低128MBのRAM搭載のOpenGL1.6互換のグラフィックカード
DazStudioってどういうソフト?
冒頭の通り、3Dモデルやアイテムを3D空間上に配置し画像を出力する(レンダリング)為のソフト。ソフト自体は無料で、モデルやオブジェなどのアイテムは基本的には有料。
ですが、以下のような基本素体モデルなら無料でついてくるうえ、公式のショップは日替わりで大量のアイテムを大幅割引で販売しています。
ご覧の通りモデルはリアル志向で、ショップには若干デフォルメの利いたキャラクターもありますが、残念ながら2次元的なものはほぼありません。
お絵描き資料におすすめする理由
ざっと書き出すと…
- モデルに自由にポーズをとらせることが可能。ポーズプリセットもいくつか付属されている上、無料配布・販売もされている。自分でつけたポーズは保存可能。勿論モデルは複数体配置可能なので、絡みポーズなども作れる。3Dなので当然360度自由な角度で見れる。カメラからの視点にすればパース設定も自在。
- レンダリングをしなくても表示までに時間のかからないリアルな疑似ビューや簡易ビューがあるほか、テクスチャ無し、ワイヤー表示なども可能。
- 手軽にライティングをシミュレーションできる。照明のオブジェクトやHDRI(簡単に言うと照明情報が利用できる写真)を使用して自由に設定可能。便利なプリセットアイテムも販売されている。
- 様々なリアルな人物モデルが販売されており、子どもから老人、体型も豊富。通常価格は安くはないが日々セールをしているので、多くは数ドル~十数ドルで入手可能。(購入はカードかpaypal。)
- 体型や顔の形状をスライダーで調整出来る拡張なども販売。
- 髪型や衣装も販売。ある程度自動でフィッティングし、細部の調整も可能。更に物理演算対応のアイテムも有り。
- 動物やクリーチャー、乗り物、部屋や店のセット、小物類なども販売。人物モデルだけでなく、そんな様々なオブジェクトも一緒に配置出来る。
- 非公式サイトだが、性器や体位ポーズなどのアダルトアイテムも販売されている。
- 出力した画像など2Dでの状態であれば転用可能なので、イラストや漫画の資料や素材として利用出来る。(※「【DazStudio】ライセンスについて調べてみた」参照。)
気を付けたい点
一応気を付けたい点やデメリットも上げておくと…
- 3Dソフトゆえ十分なスペックのグラフィックボードでないと動作が重い。
- ショップでは女性モデルが圧倒的に多く、男性モデルはバリエーション少なめ。(有料拡張で自作は可能。)
- 西洋人容姿のモデルが大半をしめ、東洋人・日本人は少なめ。(有料拡張で自作は可能。)リアル志向で二次元的なモデルはほぼない。(デフォルメ気味のものはある。)
- 上の無料モデルで満足出来ない場合は、ほぼ課金することになる。髪や服も一応無料付属もあるが数個のみ。また、大抵はモデルと髪や服は別売り。
- 日本語未対応。(とはいえ解説記事も豊富なのでそれほど困らないはず。)
- ショップの決済はクレジットカードとpaypalのみ。海外サイトなので人によっては不安かも。
PC環境はすぐにどうにか出来るものではありませんが、モデル等のアイテムに関しては、ポーズやライティングの確認用であれば、無料のものでも十分に使えるでしょう。導入や操作方法はとっつきにくいかもしれませんが、試しに入れてみても損はないソフトだと思います。
導入方法やもう少し具体的な製品説明、使い方などは別記事にまとめました。最後にリンクを貼っておくのでご覧ください。
導入前に知っておくと良いこと
導入のために他のサイトなどを調べる前に、あらかじめ知っておくと良いかもしれない知識とお役立ち情報をいくつか。
- モデル=フィギュアはいくつもの世代(バージョン)がある。最新は「Genesis 8.1」で、それ以前が新しい順から8.3,2,1(4~7は無い)。他に人物名の付いた1~4世代のものも。8.1と8は互換性ありだが、他は世代間で互換性がなく、特にポーズなどは大きく破綻してしまうので注意。ただし前世代の髪と衣装は概ね自動で変換が可能。
- 公式ショップ以外に「Renderosity」というサイトでもDaz用のアイテムが無料配布・販売されている。無料のものは旧世代アイテムやクオリティの低いものが多いが、無料でもGenesis 8用のちゃんとしたポーズ素材も大量に配布されているので、ポーズは公式ショップで有料のものを検討する前に要チェック。
- ショップのセールは常にやっていて、対象アイテムや割引率は数時間〜数日で変わる。ぱっと見は30%〜50%引きが多いが、数日〜1ヶ月程度も待てば60%以上の値引きになるタイミングが高確率であるので気長に待ってみよう。個人的な感覚では60%引きならまあ買い時で、それ以下だとちょっと惜しいかも。(→ショップの割引きセールを効率的にチェックするコツ)
- 有料会員になると会費分も相殺出来るくらいの特典が付くので、有料アイテムを複数購入予定の人は最初から加入を検討するのがおすすめ→有償アイテムを購入予定ならDAZ+加入とGiftカード購入を検討しよう/絵資料目的の人にもDaz +への加入をおすすめしたい理由
導入してみたい!と思った方向けに
以下のページもご参照ください。
【DazStudio】お絵描き資料用途の為の最小導入講座:インストール編
【DazStudio】お絵描き資料用途の為の最小導入講座:操作編
【DazStudio】初心者向け公式SHOPガイド+外部販売サイト+無料アイテム紹介
【DazStudio】お絵描き資料に導入したら何を買う?初心者向けおすすめアイテム紹介
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ちなみに私はもともとはお絵描き資料用途で導入したのですが、素敵なモデルが沢山あってつい必要のないモデルやら服やら髪やらと色々課金してしまい、ただレンダリングをして楽しんでいる始末です…。ちゃんとお絵描き資料にも使いたい。