クリスタで漫画原稿を描く際、アナログ調の線画を描きたいなら、カラーorグレスケレイヤーのモノクロ化機能の使用がおすすめです。
レイヤーのモノクロ化(減色処理)の方法
- カラーorグレースケールのレイヤーに、何か二値以外のブラシで描写する。
- 「レイヤープロパティ」の「表現色」を、「モノクロ」に変更。
すると、レイヤーに対して減色処理が行われ、疑似的にモノクロ二値化します。
[プレビュー中の表現色を適用]をクリックしない限りは、変換前の色情報を保持しており、表現色を元に戻すと描画内容も元通りになります。(なので1で適当に描写した内容は消去してOK。)
*詳しくは以下を参照ください。
表現色とモノクロレイヤー "レイヤーの種類・操作 #5" by ClipStudioOfficial - お絵かきのコツ | CLIP STUDIO TIPS
これには特に名称が無いようなので、以下「疑似モノクロ化」と呼びます。
疑似モノクロ化のメリット
疑似モノクロ化を使うメリットを紹介します。
線の太さやかすれ具合を修正しやすい
疑似モノクロ化した場合、表示色の下に、色の閾値とアルファ(透明度)の閾値のスライダーが表示されます。これは、レイヤー上の色を白と黒どちらに振り分けるか(閾値)の設定です。
元から100%の白と黒はその通りのまま、半端な色はこのスライダーの値によって白黒振り分けられます。なので、このスライダーを調整することで、線の太さやかすれ具合を調整することが出来ます。
線の太さやかすれ具合を修正したい場合
閾値のスライダーで調整出来ますが、それでも上手くいかない場合は、以下の方法を試してみてください。
絵の拡大縮小が綺麗に出来る
描いた絵をやっぱりもっと小さく・大きくしたい、または回想などでカットを使いまわすのに拡縮したい、ということがありませんか?(私は良くあります…。)そういう場合にも便利。
絵を拡縮すると、カラー・グレスケレイヤーの場合はぼけたり、単純なモノクロレイヤーだとジャギが目立ってしまったりします。
が、疑似モノクロ化レイヤーの場合、上記の通り閾値で色を振り分けるので、比較的綺麗な線になってくれます。
線が太過ぎ・細過ぎる場合は、前述の通り調整しましょう。少し飛んでしまった線は、シャープをかけるだけでもくっきり出てくれることも。
素材登録で効率化
毎回モノクロ化の手順を踏むのは結構手間なので、作ったレイヤーを素材パレットにドラッグ&ドロップで、素材に登録しておくのがおすすめ。
また、複数ページの原稿用なら、原稿テンプレートを作っておくとより便利です。
疑似モノクロ化におすすめのペン
ついでに、疑似モノクロ化で使うのに相性の良いペンも紹介しておきます。どれもかすれが出るので、よりアナログ感が出ます。
【無料】しげペン改
ド定番。太めでも大胆にかすれてくれます。ただし設定の調整がほぼ必須。調整方法はこちら。
【無料】ペン入れ汎用ブラシ
こちらも大人気のペン。強弱は弱めで一定の太さの線を引きたい人向け。
【無料】シミペン・改
しげペンより細い線で細かくかすれます。繊細な絵にも相性ぴったり。
疑似モノクロ化を使ったツヤベタにおすすめのブラシも、別の記事で紹介しています。