物覚え雑記帳

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【ClipStudio】色塗り用のブラシを自分好みにカスタマイズする方法

 

クリスタの色塗り用ブラシを、自分好みにカスタマイズする方法の解説メモです

説明する項目は主に混色(色の混ざり方)に関するもの。標準的な円ブラシに絞っていますが、これさえ覚えておけば、通常の色塗り用ブラシは大体思い通りに調整できるのではないかと思います。(2022.03 大幅に記事修正 /2023.01 素材修正)

 

 

カスタマイズ元におすすめのブラシ

初期ツールからイメージするものを自作するのはなかなか難しいので、よろしければ以下の素材をDLして改変元としてご使用ください。クリスタのブラシ設定で出来る主な特色を取り揃えたブラシセットです。この中で理想に近いものをカスタマイズすると楽かと思います。

ベーシック色塗りブラシセット

 

他にもう2本バリエーションがあります。

 

おさえておきたい調整項目

上記素材配布ページにも記載してある内容ですが、色塗り用のブラシをカスタマイズするにあたって、特に押さえておきたいポイントを簡単に説明します。

 

ブラシの輪郭の硬さ

設定場所:サブツール詳細パレット>ブラシ形状>ブラシ先端

ブラシの輪郭のボケ具合は「硬さ」である程度調整できます。

5段階あり、1つが一番柔らかくぼけた輪郭に、5が一番硬くシャープな輪郭になります。ただしブラシ先に画像を設定している際は無効になります。

 

「影響元」の設定

設定場所:設定項目の右端にあるアイコン

色混ぜ設定やブラシ濃度など、項目によっては「影響元」という筆圧や速度を描写に反映させる設定があります。

f:id:coca6:20211209092101j:plain

筆圧の最小値を低くしておけば、筆圧だけで濃淡が出やすくなり、いちいち項目のスライダーで調整する必要がなくなります。

「筆圧設定」のグラフは基本的には筆圧に比例して出力も上がる(濃くなる)ようになっていますが、これを筆圧が低い方が出力が高くなるよう逆転させると、弱い筆圧で細く濃度が高い/強い筆圧で太く濃度が薄いブラシが出来ます

 

「不透明度」と「ブラシ濃度」の違い

設定場所:「不透明度」…サブツール詳細パレット>インク  / 「ブラシ濃度」…サブツール詳細パレット>ブラシ形状>ブラシ先端

どちらも値に応じて描写が半透明になるものですが、ペンを上げずに同じ場所でストローク(押)し続けた時に違いが出ます。

  • 「ブラシ濃度」を下げている場合は、色が重なってどんどん濃くなっていきます。
  • 「不透明度」を下げている場合は、濃度は変わらず一律の薄さで塗られます。

ブラシ濃度は「影響元」がオンにできるため、筆圧によって出る濃度を調整することも可能です(スライダーで設定した値が最大値になります)。

 

なお、「不透明度」は手軽に変更できるようショートカットでの操作を推奨。デフォルトでは以下に割り当てられています。

不透明度を上げる Ctrl + ] / 不透明度を下げる Ctrl + [

ただしこれだと任意の値に一発で変更することができないので、ショートカットの「インク」>「不透明度を10%にする」からの100%までをそれぞれ数字キーに割り当てるのがおすすめ。(100%は0のキー。)

 

下地混色の設定と調整

設定場所:サブツール詳細パレット>インク

下地混色をオンにすると、筆を重ねた時に色が混ざるようになります。混色パターンの違いは以下の通り。(※最新バージョンでは「色重ね」も追加されていますが省略。公式の解説はこちら。)

  • 「色混ぜ」…すでに描かれている色を混ぜて、描画色を加えて描画。
  • 「にじみ」…すでに描かれている色をぼかして、描画色を加えて描画。

 

下位項目の違いはなかなか覚えにくいので、私なりの解説を。画像はどれも「色混ぜ」でのサンプルです。

 

「絵の具量」の説明
  • 有色ピクセルの上に重ねた時の濃度が値に応じて変わります。
  • 下げるにつれ色付きが薄くなります。
  • 透明ピクセル上では値による変化がありません。

↓青の下地とレイヤー上に描写。左から「0/50/100」。

f:id:coca6:20220331140345p:plain

「絵の具濃度」の説明
  • 透明ピクセルの上に塗った時の濃度が値に応じて変わります。
  • 下げるにつれ水を混ぜたように色が薄くなります。
  • 有色ピクセル上では値による変化がありません。

↓緑の下地とレイヤー上に描写。左から「0/50/100」。

f:id:coca6:20220331140500p:plain

「色延び」の説明
  • ストローク開始地点の色を、どの程度保持したまま描画するかを調整します。
  • 値が高いほど、周囲の色に溶け込むまでの距離が長くなります。
  • 透明ピクセル上では値による変化がありません。

↓青の下地とレイヤー上に描写。左から「0/50/100」。

f:id:coca6:20220331140650p:plain

 

透明レイヤーへの描写と色混ぜの違い

上記の通り、「絵の具量」「絵の具濃度」の設定によって、透明部分に塗った場合と既に色がある部分に塗った場合で違いが出るので、塗り方で使い分けるのがおすすめです。

上で紹介したブラシの旧版が分かりやすいので転載します。以下の水彩と油彩の設定の違いは「絵の具濃度」(水彩50、油彩100)だけです。

f:id:coca6:20220331143321p:plain

 

ぼかしを使わず滑らかな境界を描きたい時

色ごとにレイヤーを分けて塗る場合で、輪郭をくっきりさせたくない・色を薄付きに広げたい時は、以下のどれかの設定にしてみてください。

  • 単に輪郭をぼかしたい場合は「硬さ」を下げる。
  • 下地混色「にじみ」で、強い筆圧の時は色がはっきり出て、弱い筆圧の時は色が薄付き~透明でぼかしツールのように働くブラシを使う。(初期ツールの「塗り&ぼかし」がこれに当たります。)
  • 「ブラシ濃度」100%で「影響元」の筆圧をオンにし、弱い筆圧の時に濃度が下がるようにする。(弱く描いた際、描写の不透明度が下がります。)
  • ぼかさず色を薄く伸ばしたい場合は、「絵の具濃度」を100%以下にするか「影響元」の筆圧オンで弱い筆圧の時に下がるようにする。

 

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カスタマイズの手助けになれば幸いです!

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